養老孟司、池田清彦、吉岡忍の三人で、ニートについて語っている記事がAERA3/14号に載っていました。
「現代の若者に起こっている現象は二代目現象なんじゃないか」という言葉に大いに頷きました。
そう!私もずっとそれを思っていたんですよ!!
私たちの上の世代は、やらなければいけないことが山積みだったのですよ!
それが今は、傍観していても何とかなってしまうような感じなのです。
そして、働かずにして食うことが出来る、という今の状態は、彼らが欲して出来上がった社会だと思うのですよ。
でも、今は働かない奴は愚鈍でダメなやつだと思われる。
今までの人たちは、働いて今の社会を作ってきた。
だからお前たちもそうしろ、と。
働かないことは悪、となった社会。
でも、その働く場所がない。
働くことになっても、実際の仕事は「ここでレジ打ってろ」とか単純作業。
「やりたい仕事をしろ」というけれど、現実がこれではそういう仕事すらやる気をなくしてしまう。
だから、働かない。働きたくない。
これって本末転倒じゃないですか?
働かなくても食べていける世界を目指してきたのに、いざそうなると、働かない奴はダメなやつになる。
これは一種の羨望ですよね。
自分は働いているのに、働かないで何とかやって行ってる人がなんかむかつくんですよね。
まさにナチュラルとコーディネイターの関係(@種)(待て)
この記事読んでて、「キノの旅」という小説の「仕事をしなくていい国」の話を思い出してしまいました。
人間のするべき仕事は全部機械がやってくれる国。
それでも人々は、機械がやってくれた完璧な仕事のチェックを仕事にしている。
その単調でつまらない仕事でストレスをため、そのストレスの度合いによって給料をもらえる、という国の話でした。
まさにこの話じゃないですか?
働く=給料をもらって食べていく、というこの公式を崩さない限り、いつまで経っても人は働かなければならない。
けれど仕事がないから、必要のない仕事、するのも無駄な仕事をしている。
人は、より良い生活の為に、新しいシステム、新しい機械を開発してきました。
でも、そのよりよい生活になった時、直面する問題については何一つ考えていなかったのです。
考えていたのはむしろ、技術者や会社経営者などではなく、漫画家とか作家だったのではないでしょうか?
「鉄腕アトム」なんかそうですよね。
手塚先生は本当に天才だと思うのですが、まだテレビが白黒だった時代から、社会が技術の進化を遂げた時に直面する問題をしっかり描いているんです。
感動しきり。
作家。
そう、作家です。
これからの時代、何かしらソフト面での職業が増えてくると思うんですよ。
養老センセたちも仰ってますがね。
みんながみんな、小説家だったり漫画家だったりテレビのプロデューサーだったりするわけですよ。
まさに情報化社会。
情報がすべて。
情報を提供する側が80%、残りの10%はより良いハードを作るためのエンジニア。
あとの10%は食物とか伝統工芸とか。
みたいなね。
堀江さんの言ってる事は、だからおかしくないと思うのですうよ。
テレビって、情報が一方的じゃないですか。
双方向ったって、リモコンじゃやることに限度があるし。
だから、そこにインターネットが関与するんですよね。
いいたいことをホストに向かってみんなが言えるようにするには、チャットとかの手段が大変有効ですよね。
だから、インターネットがテレビを飲み込むっていうのも間違いじゃないんじゃないかと。
「インターネットはライブドアがすべてじゃない」って日枝さん仰ってましたが、そういう考えを持っているのはライブドアというか堀江さんだけ、ということなんじゃないでしょうかね?
コングロマリットやりたいんですよ、堀江さんは。
その思想の現れじゃないですか??
素人が言ってもしょうがないんですけどね、はははーだ。
この記事、気に食わないのは最後に「若者は寺行けばいいんじゃないか、座禅組んでいれば人と会わなくていいし、引きこもったって文句言われないもんね」と締めくくっている養老センセ。
そういやAERAの巻頭特集は「ポジティブになれる妄想」みたいな感じで、妄想の力をつけるために座禅を組む、とかやっていた。
座禅は瞑想とは違うんだよ!!!!
と、京極夏彦信奉者である私はそう思うのであります(笑)(この見解にも多大な誤解があると思われ)
いやでもこの議論はなかなか面白かったです。
ごめんなさい養老猛司センセイ、「バカの壁」なんかつまんねーよ、とか言いふらしちゃって。
(でも全然面白くなかった…いまさら何?見たいな内容だったし。錬金術とか関係ないじゃん)
今後、あなたに対しての認識を変えたいと思います(笑)
働かない人間はダメなやつだ、という意識は私も持っているものなのですが、どうしたらいいのかという解決案は全く思い浮かびません。
今のところ思うのは、本当に人間のする仕事が瑣末なことばかりになってしまったのならば、共産主義にしても大丈夫なんじゃない?みたいなことですかね(笑)
いつものごとく極論ですが。
以上、どうでもいい話でした。